運命の歯車-不思議の国のアイツ-
「お、俺は、関係ないよ。」
アヤの強気の態度に押されて、後ずさりながら答えるコウ。
「まったく、こういう時だけ、男は、結束するんだから・・・ねぇ、そう、思わない?」
アヤは、腹を立てた様子でコウとリョウを見た後で、いきなり、マイに話しかけてくるアヤ。
「え・・・私?・・・私、あんまり、男の人のことわからないから・・・」
今どき珍しいのかもしれないが、マイは、中学3年生になった今でも、男子と付き合ったことがなかった。
そんなマイに答えられるはずはない。
「そうなんだ・・・ところで、コウが、女の子と一緒って珍しいけど・・・アナタ、コウの彼女?」
怒っていた表情から一転、興味深い表情に変わるアヤ。
「違うよ。」
マイが答える前に、即答するコウ。