運命の歯車-不思議の国のアイツ-
「・・・女か?」
店主が、その様子を見て、見事に言い当てた。
「な、何でわかったんですか?」
リョウは、驚いた様子で店主を見た。
「別に難しいことじゃないさ。男がそんな真剣な目をする時は、大体、女がらみなのさ。」
笑いながら、店主は答えた。
「すいません。」
謝るリョウ。
「なんで謝るんだよ。男が女のために頑張る。これ以上の理由なんて、この世には存在しないさ。」
店主は、相変わらず、笑っていた。
「それで・・・」
リョウは、店主を見た。
「・・・・・・しょうがないな。アルバイト代、そんなに奮発できないけど、いいかい?」
店主は、まいったという表情で答えた。
「はい。構いません。」
真剣な眼差しのリョウ。