運命の歯車-不思議の国のアイツ-
「それじゃ、いつから働けるのかな?」
「いつからでも大丈夫です。」
「そうか・・・まだ、学生だろ?」
「はい、中学生です。」
「ふ~ん・・・・・って、ちゅ、中学生!」
ひどく驚く店主。
それも無理なかった。
かなり長身のリョウは、高校3年といっても通じる体格をしていた。
「・・・・困ったな・・・さすがに中学生を雇うのは・・・」
真剣な表情の店主。
「頑張りますから、お願いします。」
リョウは、変わらず、真剣な目つきで店主を見る。
「・・・・・・・わかったよ。そこまで言うなら、しょうがない。雇おう。」
店主は、リョウを見て微笑んだ。
「ありがとうございます。」
何度も頭を下げるリョウ。
「それじゃ、これからのことについて話を詰めようか。」
それから、リョウと店主は、これからのことについて話し合った。
店主との話も終わり、帰りの電車に乗り込むリョウ。
(待ってろよ、アヤ・・・・)
リョウは、心の中で何度もアヤの姿を思い浮かべる。
(・・・・あとは・・・)
リョウは、アヤとのこれからのために、真っすぐに突き進んでいた。