運命の歯車-不思議の国のアイツ-


「少しは、気がすんだか?」



紅蓮の5人を思いっきり殴り飛ばしたコウに、ジュンが声を掛けてきた。



「・・・少しはね。」



少しではなく爽快そうな表情のコウが答えた。



「それより、何で殴る前に紅蓮やめるかって聞くんだ?」



「紅蓮潰すから。」



ジュンの問いに簡潔に答えるコウ。



その表情に一片の迷いもない。



「やめるかって・・・それで、紅蓮潰せると思っているのか?」



少し呆れたような表情で、コウを見るジュン。



「みんな、紅蓮をやめたら、紅蓮は自然に消滅するだろ?」



「・・・それは、そうだけどな・・・。」



残念なものを見る目でコウを見つめるジュン。



そして、ジュン以外のジュンの仲間も、なんともいえない表情でコウを見ていた。


< 231 / 275 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop