運命の歯車-不思議の国のアイツ-
「俺、二階堂マサヤっていうんだ。よろしく。」
マサヤは、そういいながら、恥ずかしそうに右手を出した。
二階堂マサヤは、中学3年生にしては、長身のコウやリョウとは違い、一般的な中学3年生の身長。
顔は、爽やかで優しいつくりをしている。
「うん。知ってるよ。私、海堂舞。よろしく。」
マイは、二階堂マサヤの事を前から知ってはいた。
なぜなら、二階堂マサヤは、ある意味、マイの学年の有名人だったから。
中学に入学以来、すべてのテストにおいて1位を取り続けている天才。
マイは、少し迷いながら、マサヤの差し出した手と握手した。
「よろしく、海堂さん。」
うれしそうな表情のマサヤ。