運命の歯車-不思議の国のアイツ-
第3節:親友
「それより、何が大変なんだよ、マサヤ?」
うれしそうな表情でマイを見つめているマサヤにコウが尋ねた。
「えっ?ああ、ほら、ここから下の校門の所、見てみろよ。お客さんが来てるぞ。」
屋上の端にある手すりの側まで行き、下を指差すマサヤ。
マサヤの言葉にその場にいる全員が、屋上の端から下の校門の所を見てみた。
そこには、数人の他校の中学生と思われる男の子が立っていた。
「あれ、お前らのお客さんだろ?」
マサヤが、コウとリョウを見る。
「俺じゃねぇ~よ。」
否定したコウは、隣のリョウを見た。
「・・・・チッ!」
リョウは、舌打ちするとそのまま屋上の出口へと歩いていく。