運命の歯車-不思議の国のアイツ-
コウは、アヤ、マサヤ、そして、リョウのいなくなった学校へは、毎日通っていたが、もう、屋上に行くことも、マイと話すこともなくなった。
ただ、学校では、終わるまで、教室のイスに座っているだけ・・・まるで置物のように。
そして、中学校を卒業した夜、紅蓮の集会で再び、再会することとなった・・・かつての親友に。
コウの中学卒業の夜。
紅蓮は、いつもの駐車場で集会を開いていた。
そして、それは、いきなり起こった。
「コウさん!!蒼炎が、攻めてきた!!」
一気に混乱する紅蓮の集会場所。
「蒼炎が?・・・ジンさんとは、話がついてるはずだぞ?」
コウは、驚きながらも、蒼炎の集団の前に立ちふさがった。
そこには、かつてのコウの親友であるリョウが立っていた。
「リョウ・・・お前?」
「山下!お前に馴れ馴れしく、リョウって呼ばれる筋合いはねぇ~よ!!」
リョウは、冷たい笑いを浮かべていた。