運命の歯車-不思議の国のアイツ-
「うるせぇ~な!黙っとけよ、コウ!・・・・ああ、思い出した!昨日は、確か、道端にたむろってた邪魔なゴミを綺麗に掃除してやったな。」
不敵に笑うリョウ。
「・・・やっぱり、お前が原因か・・・」
そんなリョウにため息をつくコウ。
「なんだよ原因って。俺は、いいことしたんだろうが!」
リョウがコウを睨みつける。
「一般常識だったら、そうかも知れないけど、脳ミソの足りない不良にその理屈が通用するわけないだろ?普通は、そんな道は、避けて通るものなんだよ。」
リョウに説明するコウ。
「何でそんなゴミを俺が避けなきゃいけないんだよ。」
「あっ、悪い、そういえば、リョウも脳ミソ足りない不良のひとりだったっけ?」
言い返してきたリョウを小馬鹿にした表情で見るコウ。
「・・・・まず、お前を殺す。」
冷たい表情でコウを睨みつけるリョウ。
「できると思ってんのかよ?」
コウは、いきなり、真剣な表情になって、リョウとにらみ合う。
2人の間に緊張感が走った。