運命の歯車-不思議の国のアイツ-


「あるだろ?」



「ないわよ。」



そんな会話をしばらく繰り返すアヤとリョウ。



そして、5回目に入ったところで、リョウが、ふてくされた様子で、「もういいよ。」と言うと、アヤから視線を逸らし、横を向いて、ふてくされてしまった。



「何、怒ってんのよ?」



アヤが、横を向いたリョウに声をかけるが、リョウは、アヤを無視して反応しない。



「もう・・・。」



アヤは、甘いため息をつくと、リョウの側に立ち、優しく頬にキスをする。



そして、リョウの耳元で、「怒らないでよ、リョウ。」と甘くささやいた。



「・・・・だったら、謝るのか?」



にやけるのを我慢した表情で横を向いたまま、アヤに尋ねるリョウ。



「謝罪のキスをしたでしょ?それとも、キスじゃ不満なの?」



甘く優しくリョウの耳元でささやくアヤ。

< 43 / 275 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop