運命の歯車-不思議の国のアイツ-
「えっ、いや、いいですよ。ジンさんの話聞いたら、すぐに帰りますから。」
「そんなこと言わないで食べていって?」
アユミも、コウにすすめる。
「えっ、でも、・・・・はぁ・・・それじゃ、いただきます。」
アユミとジンの2人に見つめられ、しょうがなく、承諾するコウ。
「よかった。それじゃ、ジュースもって来た後で、すぐに用意するね。」
そう言って、アユミは、うれしそうに台所へと向った。
(・・・俺、何してるんだろ?)
今さらながら、不思議な感覚に襲われるコウ。
しかし、その不思議な感覚は、決して不快なものではなかった。
「ご馳走様でした。」
コウは、アユミの用意してくれた鍋を美味しくいただいた。