運命の歯車-不思議の国のアイツ-
「気をつけて帰れよ。」
「コウくん、気をつけてね。」
アユミとジンが、玄関でコウを見送る。
「本当に今日は、ご馳走さまでした。」
コウは、丁寧に頭を下げる。
「また、いつでも遊びに来てね、コウくん。」
アユミは、優しくコウに微笑んだ。
「夜道で喧嘩すんなよ、コウ。」
ジンが茶化すように言葉をかける。
「だから、俺は、不良じゃないから、喧嘩しませんって!」
大きな声で否定するコウ。
「だから、でかい声だすなって!」
大きな声で注意するジン。