運命の歯車-不思議の国のアイツ-
「イテェ~な!誰だよ!」
リョウが振り返ると、そこには、アヤが立っていた。
「リョウ!アンタ、何したのよ?」
アヤの表情は、完全に怒っていた。
「何がだよ?」
訳のわからないリョウは、アヤに聞き返す。
「何がって、あの温厚なマサヤの怒った声が、下まで聞こえてきたわよ。で、上がって、リョウがいたら、リョウが何かしたに決まってるでしょ!」
もの凄い決めつけを自信満々に言い切るアヤ。
「俺は、何も・・・・少ししかしてねェ~よ。」
「少ししてんじゃない!」
即座に突っ込むアヤ。
「それは、そうだけど・・・」
リョウは、困ったような表情でマサヤとマイを見る。
その表情は、明らかに2人に助けを求めていた。