運命の歯車-不思議の国のアイツ-


好きな人にラブレターを出すという事は、相当の勇気を必要とすることは、コウは、経験からわかっていた。



実際、コウは、好きな人に手紙ひとつ出せないでいる。



その勇気を搾り出してくれた人に対して、一方的な約束ではあるけど、呼び出しをすっぽかすという行為は、コウにはできなかった。



コウは、憂鬱な表情のまま、立ち上がると、教室を出て行った。




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