妹彼女Ⅱ
このまま、空と二人で、死ぬまで一緒にいて、最後まで、空のそばにいたい。


大地や緑とも一緒に笑ったり、雪田と一緒に下らないことしたり。


そんな、なんでもない日常を、ずっと、続けていきたいな…


『私も…だよ…』

眠いのか、もたれかかって虚ろな眼をしながら、俺に賛同した。


『兄貴と…ずうっと一緒…。それが…私の…ゆ…め…』


意識がシャットアウト、同時に、保っていたバランスも崩壊。

ビート板は空の腕を飛ぶように離れ、トプンと、空はプールの中に消えた。


2秒後、でっかい空気が上がり、更に2秒後、空が上がってきた。


『ぷはぁっ!?死ぬかと思ったぁ!てか兄貴なんで助けないの!』

「いや…空が勝手に沈んだんじゃないか…。てかよくあの体制で寝たな…」


目を真っ赤にしてしがみつき、文句を言ってビート板を取りに行った。


その後ろ姿の肩甲骨あたりをアホだなと思いながら見つつ、この平和な空気を、満喫していた。


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