妹彼女Ⅱ
「…で、ここの三次関数にуを代入、そうすると下のaの値も出てくる…」


やばい、プール後の数学はやばい!
ガムの効果も風前の灯火。この火が消えたら、俺も終わる!

睡魔との激闘を脳内で繰り広げ、戦況はやや不利。


「で、これを右辺に代入してxがでる。分かったな?じゃあ次を…」

キーンコーン…


睡魔との勝負に敗れた瞬間、チャイムが鳴った。

「お、もう終わりか?続きはまた明日な。……それと、今日の問題はテストに出すからな。」


あまりに寝てるやつが多くて機嫌を損ねたのか、とんでもないこと言いだしおったわ!


『兄貴。』

「うおっ!びっくりした。」


いつの間にか俺のイスの横で座りこんでいたわ!この神出鬼没っ子め!

『学食が込む前の三限後に飲み物買っとかないと。』

「あ、そか。じゃあ行くか。」

「俺コーヒー!」
「あ、私ミルクティー。」

「う゛ぉい。」

さり気なく便乗してくる二人に巻き舌洗礼。
しっかり大地から200円受け取り、空と学食兼売店へ向かう。



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