妹彼女Ⅱ
─am 9:55─

なんという素晴らしい5分前行動!
俺の予定に狂い無し!

「って、もういたんだ。雪田、森さん。」


遅刻する冬真をどうしてやろうかと思っていた矢先、すでに冬真と木乃香は駅前にいた。


「おう、時間ぴったりだな海。」
「おはよう海くん、空ちゃん。」

『おはよ~木乃ちゃぁん!』

手を合わしてキャッキャする二人、お互いの服を褒め合い、体をくっつけあう。


「てか海、大地からメール来なかった?」

無論、俺と冬真、男二人がそんなことするはずもなく、冷めた顔した冬真が思い出したように言う。

「大地から?……………、あ、ホントだ…」


携帯を開くと受信記録があった。マナーモードにしないで尻ポケットに入れてたから気づかなかった。

《冬真と森さんはもう駅前にいるぞ?恥ずかしがって気まずい雰囲気になってるから早く行ってやんな。》

なんだ。あいつも来てたのか…

………、あれ?

受信時間 09:32

……、この二人、ホントに超早く来てたんだな…

まぁ多分、それについては大地が一通りいじっただろうから、触れないでいるか…


「さて、待たせたみたいだし、早く行くか!」

電車ももう来そうだし、早くプールに浸かりたいしな。


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