妹彼女Ⅱ
「じゃあちょっと待っててね!すぐだと思うから。」

「ん~。」


そそくさと更衣室に入っていった優。


いくら待っているとはいえ、女子更衣室の前に立ってるのはまずいな…


とりあえず着替える時に集合場所に使ったテーブルで待ってようと向かおうとすると…


「か~いく~ん!」

「?」

更衣室から顔を覗かした優が手招きをしている。

なんかあったか?
すぐに引き返し、優のもとへ。


「ごめん、荷物が手の届かないとこに落ちちゃったんだ…。海くんなら届くと思うから、入って取ってほしいの…」


それは大変。
いや取ってやりたいのはやまやまなんだが…

入れば刑務所送りもありえる女子更衣室への侵入…
さすがにちょっとためらう…

「いや…でも…」

「大丈夫!今中誰もいないから!もし誰か来たら事情説明して移動してもらうから!ね?」


そこまで言うなら…
多少の不安はあるものの…


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