妹彼女Ⅱ
にじりよって距離を縮める、反射的に下がったが、すでに後ろは壁。

両手は後ろ手、胸元を張り、うるうるした瞳で顔は至近距離。


「海くん…、海くんにとって、私って何?」

一言一言の吐息も感じる、生暖かく、溶けるような温度。

「私にとって海くんはさ…」





瞳を閉じ、唇を重ねられる。

柔らかく、気持ちよくすらある温かみ。

二秒程度で離し、ほほはすでに真っ赤、いつの間にか密着していた胸から振動を感じる。


「どうしようもなく…どうしようもなく……」


大好きなの…




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