swallotail-アゲハ-【完】
「吹雪~~。風邪引くよ!!」
寝っころがる私の上に春人が来た。
私の頭の脇に両腕を砂浜に付け私の上にもたれ掛かる・・・。
「マジ。疲れた・・・」
「だね」
春人は顔を私に近づけた・・・。
とっさに顔を横に向ける私。
「ん?どうした?イヤなの?」
「仲間居るし・・・」
キスを拒む理由は無かった。
ただ・・・マコトの感触が残ってる私の唇に触れてほしくなかった。
春人は私の首に顔を埋めて「じゃ帰ったら、温め合おうね」と優しく囁いた。
こんなに優しい春人でも・・・。
力任せで女を抱いた事あるのかなぁ・・・
聞きたくても怖くて聞けない春人のもう1つの人格。
もし。
私がもっと汚れても・・・
血に染まっても・・・
私を愛して、抱いてくれますか?
先が怖くて・・・
手放したくなくて
私は何も言わず春人にしがみ付いた・・・