swallotail-アゲハ-【完】

「ふざけんな!!」

私は大樹に唾を吐き頭突きで決める。


「!!!ったぁ~~。まだ。そんな元気残ってたのぉ?」


大樹は私から離れアジトの奥からガラガラ音を鳴らせて木片を持ってきた。



マジか・・・。


大樹に振り回される木片は木片じゃない。


私を殺す凶器。


振り回される度腕で自分を守るが大樹より細い私の腕は2回も当たれば悲鳴を上げる。


「正々堂々やれよ・・・」

息が上がり腕をかばう。



「聞こえない!!!」


声に力が入った大樹に背中を殴られ立っていられなかった・・・




倒れこんでも大樹は木片を振り回す。





(もうすぐ・・・ママが傍に行くからね・・・)



死を覚悟した瞬間だった。



何度も何度も木片で体を殴られ

私の上に馬乗りになる大樹に頬をぴっぱたかれ


反撃も出来ず


死を待つ。


(人は簡単には死なない・・・)


「フッ・・・」

自分が啖呵切ってた言葉を思い出し鼻で笑った。


(簡単に死ぬじゃん・・・)
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