swallotail-アゲハ-【完】
episode15 荒者
「何、見てんだよ!!」
通りすがる人に喧嘩を売る日々の私。
すべての人間が邪魔。
世界なんて終わってしまえばいいのに・・・
敵も味方も関係ない。
私に歯向かう奴すべて・・・
消したい。
昼間の学校ではいつもと変わらず時間が進む。
先生の呪文の様なしゃべりに眠らされる私。
チャイムが先生の魔法を解く。
毎日。毎日。
昼間はその繰り返し。
学校が終われば、特攻服着て、その辺を流す。
いつもメンバーと流すルートではなく、山道を。
何度も差し掛かる急カーブとどこまでも続く長い直線。
わざと反対車線に踏み入れて対向車が来ないかと伺う。
事故。
事故なら死ねる。
そう思いながら・・・。
覚悟決めると、対向車は来ない。
その繰り返し。
携帯の電源は消したまま部屋の机の中。
誰も私を束縛しない。
出来ない。