swallotail-アゲハ-【完】


「やっと。見つけた!!」


いつもの海で黄昏てたらタケルに見つかる私。


「よっぽど暇なんだな。オメーは!!」

「まぁね。吹雪居ないから毎日暇で暇で!」

笑いながら私の隣に座るタケル。

「なぁ・・・まだ会わないの?春人さ~。溜まり場にも顔出さないし、部屋にこもってばっか!そろそろ話・・・したら?」


「出来るわけなくね?もう・・・終わったんだよ。終わり!!遊びはお仕舞い。つーか。オメーとも話、したくねーし!!じゃ。そう言う事で!!」

私は腰を上げその場から離れようとする。


「待てよ!!」

タケルに腕を掴まれその場に止まる私。

「俺と春人のとこに行こう!ちゃんと話合おう」

ウゼ~~なコイツ・・・

思いっきりタケルの腕を振り解く。

「うっせーな!!テメーは黙っってろ!!」

パーーーン!

私が言い切ったと同時にタケルの平手打ちを食らう私。


タケルに手を出されムカツキ私もやり返す。


「ふざけんじゃねーよ!!関係ねーのに首突っ込んでくんな!!」

何度も、何度もタケルを殴った。

理性なんて無かった・・・


私は仲間のタケルさえ敵と思った。


タケルが私に手を上げたのは最初の一発だけ。

殴られても、殴られても・・・

やり返してこないタケル。


「散々、説教たれて寝てたらしょうもないな!!ずっとそこで寝てろ!バカが」

私は地面に横たわるタケルにそう言いその場から離れた。



フルスロットルにする度タケルの血で汚れた手が私を睨む。


< 162 / 181 >

この作品をシェア

pagetop