swallotail-アゲハ-【完】
「皆。今まで悪かった。後半、全然顔出さず・・・ほったらかしにして。大体の連中は気付いてるかも知れないが、今日で胡蝶蘭は終わりだ」
「総長!!納得いかないっすよ。般若だって潰してないのにこのまま終われって言うんすか?」
文句言うメンバーがほとんどだった。
確かに般若を潰してない。
私達が居たのは般若を潰すタメだったのか?
そうじゃなかったはず・・・
ただ皆と居るのが楽しくて。
無茶したりしたけど仲間と繋がってられたからこそ出来た無茶。
「テメー等の気持ちは良く分かる。でも、この先続いたとしても何も変わらないと思う。もし般若が潰れたらテメー等はどうする?今までぶつけてた拳はどこにぶつける?人の事言えた義理じゃないけど今のお前等には任せられない」
「だったら、美波がアタマ張ればいいじゃないっすか!」
いいから・・・言う事聞いてくれよ。
「悪いけど、リーダーが引退するならアタシもココを抜ける。自分がアタマ張れるなんて思えない。ココに居たのはリーダーが居たから。すべてリーダーの意思でアタシ等は動いてたはずだ。リーダーが決めた事にゴチャゴチャ言ってんじゃねーぞ!!」
文句言ってくるメンバーの胸元を掴み美波は一喝した。