swallotail-アゲハ-【完】

その後も溜まり場へ行けばアイツの姿を探す私が居た。

目が合って、笑顔で返され、目をそらす私。

何やってんだろ・・・。

本村春人に「好き」って言われたわけじゃない。

私も「好き」だなんて思ってるわけない・・・。多分。

恋って何??

好きって何??







ある日の集会で自分が自分で居られなくて早めに家に帰った。

布団に潜っていろいろ考えた・・・


「ったく。なんなんだよ!!」

考えても考えてもアイツの笑顔ばっかり浮かぶ。

無邪気に笑う本村春人の笑顔ばかり・・・。


「ありえない!!ちょっと頭冷やしてこよっと!」

私は両親が寝静まってるのを確認して服装を決める。

夏姉から貰った新しい特攻服を着て。

原チャも音が響かない場所まで押して行きエンジンを吹かす。



「ちょっくら流してくっか!!」


私は愛車の原チャで走り慣れた道を風を切って走った。


時刻は夜中の12時を回った所。

車はほとんど通ってない。

私の為に道路は空いてる。


中央線ギリギリでカーブを曲がったり。

ジグザグに走ったり。

自分の走りに酔ってたw
< 50 / 181 >

この作品をシェア

pagetop