swallotail-アゲハ-【完】
その後も溜まり場へ行けばアイツの姿を探す私が居た。
目が合って、笑顔で返され、目をそらす私。
何やってんだろ・・・。
本村春人に「好き」って言われたわけじゃない。
私も「好き」だなんて思ってるわけない・・・。多分。
恋って何??
好きって何??
ある日の集会で自分が自分で居られなくて早めに家に帰った。
布団に潜っていろいろ考えた・・・
「ったく。なんなんだよ!!」
考えても考えてもアイツの笑顔ばっかり浮かぶ。
無邪気に笑う本村春人の笑顔ばかり・・・。
「ありえない!!ちょっと頭冷やしてこよっと!」
私は両親が寝静まってるのを確認して服装を決める。
夏姉から貰った新しい特攻服を着て。
原チャも音が響かない場所まで押して行きエンジンを吹かす。
「ちょっくら流してくっか!!」
私は愛車の原チャで走り慣れた道を風を切って走った。
時刻は夜中の12時を回った所。
車はほとんど通ってない。
私の為に道路は空いてる。
中央線ギリギリでカーブを曲がったり。
ジグザグに走ったり。
自分の走りに酔ってたw