swallotail-アゲハ-【完】

気付くと後ろに車が付いていた。

「ヤベ。追い越せないのかも」

そう思い左側に寄って走る。

追い越そうと私の脇に車が付く。



「ちょい。ネーちゃん。今、車にバイクが当たったで!!ちょっと止まれや」

は??????

この距離でどうやってぶつかるんじゃい!

車は、黒塗りのベンツ。

中には厳ついおっちゃんが3人。

ヤ・・・ヤクザ??

なんとなくそう思った。

でもその感は当たってたけど・・・。

仕方なく路肩にバイクを止める。

チッ。厄日だ・・・。





「お前。胡蝶蘭の【亜蝶】か?」

「だったらなんすか?」

「取りあえず、事務所連れてくか」

「は??何で?」

「これ、見える?お前がバイクで踏んだ石が跳ねてきて、ここにぶつかったの。弁償してもらわんとなぁ~」

は?どこ?どこに傷があるんですか?

綺麗にワックスかけられてどこも嫌味なくらい黒光りしてますが・・・。

「取りあえず、乗せろ!!」

貫禄のいいおっちゃんがそう言うと、他のおっちゃんに両腕を掴まれ車に投げ込まれた。

後部座席におっちゃん、私、おっちゃん。

貫禄のいいおっちゃんが運転・・・。


ヤベ!!

小指詰めるよう??

それとも紋章押される??

コ・・・コロサレル??

ってか、何もしてないのに??
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