swallotail-アゲハ-【完】
「ちょ!!春人?痛いよ」
強く手を握られ早歩きでその場を離れる春人。
「あのさ。お前、警戒心無さ過ぎ!!少しは考えて行動しろよ。単細胞!!」
た・・・単細胞??
「意味分かんねーよ!!ちょっとムサシと話してただけじゃん!!いきなり居なくなったのは悪かったけど・・・」
「わり~けど。俺等先帰っから!!」
「え?どうした??」
「行くぞ。吹雪」
「皆、ごめん・・・」
私は皆に手を合わせて謝り春人を追いかけた。
「ちょっと!!怒ってるの??」
「怒ってねーよ!!」
「怒ってるじゃん!」
ムサシと話したから?
いきなり居なくなったから?
悪い事だった??
「お前、ムサシ好きか?」
「は??そりゃ・・・仲間としては」
「男としては?」
「へ?無いでしょ~。それは」
ムサシに恋愛感情なんか持った事無いっつーの!!
「じゃ、ムサシがお前の事好きだったら?」
「ナイナイ!!」
「ほんと。単細胞」
また言った?
単細胞って!!