【天の雷・地の咆哮】
そんな事を知ってか知らずか、ロカは、城の中でもやりたい放題に振舞っているらしく、
今のところ、“享楽の好きな王子”という評価が優勢だ。
「ん~。確か17。あんたは3つ年上だって聞いたぜ?
俺はやんちゃだから、姉さん女房がお似合いだとか言われて」
ロカは背中をかきながら、面倒そうにニュクスの質問に答えた。
「なっ!?」
ニュクスは裏返った声のせいで、危うく咳き込むところだった。
言われてみれば納得できる。
確かに顔かたちは、少年特有のそれを匂わせているし、肌の張りも10代のものだろう。
初めて会ったときも、ずいぶん幼い印象が残ってはいた。
しかし--。
・・17ですってぇ!!
ニュクスは大きく開いた瞳で、ロカの顔を穴が開くほど見つめた。