私の救世主は6人の王子様?!
凰士君に手を引かれて五分。
私が質問しても返事を返してくれない。
どうしてだろう。
そもそも、廊下を走ってもいいのだろうか。
今は、校舎内に入って階段を上がり続けている。
疲れてきた…と、心の中で思うも、凰士君に迷惑をかけるわけにはいかない。
「着いたよ。」
ニコ、と相変わらずの王子スマイルを浮かべて、親指でクイッとガラスのドアを指す。
「は、はぁ…此処、ですか?」
少し息切れしながらも、聞いてみた。
「まぁ開いてみなよ。」
「はい…」
ガチャ、と取っ手に手をかける。キィ…というか細い音を立てるドアの向こう側には…
綺麗な薔薇園と、たくさんの男子生徒、そして壇上にはさっきの凰士君と一緒に助けてくれた人と、大人の男性が立っていた。
「……あの、これって―」
私が聞き終わる前に、凰士君はまたも手を引いて私を壇上にある豪華そうな椅子に座らせてくれた。
男子生徒が私を凝視している。
怖い。
視線が痛い。
「お、おぉぉおぉ凰士君…」
声が裏返るししどろもどろだし凰士君はにこっと笑うだけだし。
「水戸和紗ちゃんだよね。」
私があたふたしていると、理事長らしき人物がしゃがんで私に目線を合わせてくれた。
「は、はい…」
「僕が理事長の綴喜(ツヅキ)です。これから色々と宜しくね。」
へら、と笑った理事長の綴喜先生の顔は幼く見えた。
「はい、皆。静かにしなさい。」
マイクを持って綴喜先生が皆に呼びかけた。
「一年生の皆、入学おめでとう。知っていると思うけれど、この学校にはある特殊なシステムがありますね。」
と…特殊なシステム????
「この娘(こ)が、前任のラビットプリンセスだった水戸美紗さんの妹、水戸和紗ちゃんです!」
は?
前任のラビットプリンセス??
美紗姉???
どういう事?
「分からない人のためにも、きちんと説明してあげよう!」
私が質問しても返事を返してくれない。
どうしてだろう。
そもそも、廊下を走ってもいいのだろうか。
今は、校舎内に入って階段を上がり続けている。
疲れてきた…と、心の中で思うも、凰士君に迷惑をかけるわけにはいかない。
「着いたよ。」
ニコ、と相変わらずの王子スマイルを浮かべて、親指でクイッとガラスのドアを指す。
「は、はぁ…此処、ですか?」
少し息切れしながらも、聞いてみた。
「まぁ開いてみなよ。」
「はい…」
ガチャ、と取っ手に手をかける。キィ…というか細い音を立てるドアの向こう側には…
綺麗な薔薇園と、たくさんの男子生徒、そして壇上にはさっきの凰士君と一緒に助けてくれた人と、大人の男性が立っていた。
「……あの、これって―」
私が聞き終わる前に、凰士君はまたも手を引いて私を壇上にある豪華そうな椅子に座らせてくれた。
男子生徒が私を凝視している。
怖い。
視線が痛い。
「お、おぉぉおぉ凰士君…」
声が裏返るししどろもどろだし凰士君はにこっと笑うだけだし。
「水戸和紗ちゃんだよね。」
私があたふたしていると、理事長らしき人物がしゃがんで私に目線を合わせてくれた。
「は、はい…」
「僕が理事長の綴喜(ツヅキ)です。これから色々と宜しくね。」
へら、と笑った理事長の綴喜先生の顔は幼く見えた。
「はい、皆。静かにしなさい。」
マイクを持って綴喜先生が皆に呼びかけた。
「一年生の皆、入学おめでとう。知っていると思うけれど、この学校にはある特殊なシステムがありますね。」
と…特殊なシステム????
「この娘(こ)が、前任のラビットプリンセスだった水戸美紗さんの妹、水戸和紗ちゃんです!」
は?
前任のラビットプリンセス??
美紗姉???
どういう事?
「分からない人のためにも、きちんと説明してあげよう!」