One Love
……私に気がないなら、こんな中途半端な優しさいらない。
涼は自分の想い人にだけ胸貸せばいいんだよ。
………なんで私なんかに貸すの?
『ふっ……ううっ…うわーん!』
でもやっぱり無理。
私は自分の甘いから涼の胸を借りてしまう。
ごめんね、涼。
もう少しだけこうさせて?
私がすっきり涼を諦めるまで、あと何日…何年…かかるか分からないけれど。
もし、その時が来たら、私は諦めれた証に涼を1発殴らさせてもらう。
私をこんなに苦しませるんだから、それくらいはいいでしょ?
まぁ根本的に言うと涼は悪くないけどね。
でも、覚悟しとけよ?
女の恨みは怖いんだ!!
夕闇せまる時、1年6組の教室で私は泣き続けた。
そして涼は、静かにあたしを抱きしめ続けてくれた。