One Love
1時間かして、私は泣きやみ顔もすっかり普通に戻った。
「…大丈夫?」
『あー、大丈夫大丈夫』
ガラッ―――
教室の前のドアが開き、入ってきたのは
「あー!ここにいたんだー!!」
元気いっぱいの爽だった。
制服には葉っぱとか枝とか、いかにも怪しい道を通ってきましたという感じだった。
『爽、あんた一体何してたの?』
「あー、かくれんぼ!!」
かくれんぼ!?
子供じゃあるめぇし……。
「でもね、夏樹とみちるだけどじゃつまらん! すぐ夏樹が見つけるもん!」
夏樹…あんたクールな顔してなにしとんじゃ。