霧の中の「BOY MEET GIRL」【中編】
想い
―――
――――――

とてつもなく、金曜日の夜が長く感じられた。
いいのならば、金曜日っていうかもう日曜日の朝から癸生川道に行きたいぐらいだったけれど。

「・・・っしゃ、行くか!!」

重い荷物をトランクに乗せた。
どんなことを言おう。
どんな顔してくるのかな。


―――ブゥゥゥゥゥン・・・


「―あ、向平くんっ」

・・・え。

「た、田中柚愛!?」
「はは、フルネーム(笑)♪今日早いね?」
「そ、そんなこと言ったらお前だってっ・・・」
「私?私は・・・ 内緒っ」
「え!?」
「ふふ、それより、あの荷物、どうしたの?重そうだね」
「あ、いや、その・・・」
「見てもいい?」
「あっ・・・!」

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