世界終了のお知らせ
「まる-っ!今日は何するか!」
終業のチャイムがなり一あくびついたあこが私の席に顔を向けた頃、私はすでに教室を出ていた。
「朝町さん、ちょっと。」
同じクラスの女子のミツキ達グループに引きづられるようにして校舎裏の陰に向かう。
中学二年にしては大人っぽく、性格もこれまたマセているミツキ。
女子の中でも権力があるグループのリーダーに位置する彼女が、普段は殆ど会話をしない私をこんな所に連れてくるなんて、ろくでもない理由があるに違いない。
はて、何かしたっけな。
ミツキが気に入らない事をした者はまず呼出しをくらい『厳重注意』を受ける。
それでも話が通じなければ『指導』を行う、なんてステレオタイプな意地悪娘。
いつの時代もそんな人間はいるものだ、などと他人事みたくぼんやりしている場合ではない!
ミツキの綺麗だがキツめのお顔が、さらに目を吊り上げてこちらを睨んでいる。
この状態はかなりヤバイ。に、ちがいない。