世界終了のお知らせ
「またまたぁ‥」

「正確には今で138年。生れついての病気でね。外見の成長は一定で止まり、あとは中身ばかりが歳を取る奇病だって。」


研究と治療の為に、ずっと施設で過ごして来たんだ、ずっとね。

そう言ってあこは寂しそうに笑う。


「‥そんなに長く?今までずっと‥」

「うん。色々手ぇ尽くして貰っても、未だに有効な治療も薬も見つからない。」



何故だか頭がくらくらした。
嘘のような、あこの138年を考えたら気が遠くなる。

ふいにあこが空気に溶けてしまいそうに思えて、思わず私はあこの片腕を掴んだ。

あこが今度は柔らかく笑った。

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