世界終了のお知らせ
「色んな事、いっっぱい見て来たんだよ。殆ど隔離みたいなものだったけど。」

「歳取らないって、どんな感じ?」

「漫画とかじゃ良くある話じゃん?不老不死が願いだーっとか。そんなにいいもんじゃあ無いのにねぇ。‥知ってる人は先に死んじゃうし。」


ええ!と声を上げそうになって息を飲んだ。確かに100年以上生きられる人なんてそう居ないだろう。

嫌いな人も好きな人も自分を置いて先にいってしまう。
そんな辛い場面にあこは何回立ち会って来たのだろう。

「私の絶望してるわけ、分かったかい?」


わかるよ。わかるけど。それでもなんで。

「どうしてあこは‥今の学校に来たの?もう勉強しなくても大丈夫なくらい生きて来たんじゃないの?ってか体は大丈夫なの!?」


混乱気味で質問攻めな私の顔を見て、あこがまた笑った。

「そこなのよ!大事な所。」

< 29 / 36 >

この作品をシェア

pagetop