世界終了のお知らせ
はいっ!?


条件反射で返事をすれば、ころころ鈴見たいに笑っている越夜亜子が後ろに立っていた。

「朝町さん、いい返事。今帰り?一人?」

「ああ、うん、越夜さんは?」

彼女の眼が生き生きと輝きだす。

「名前覚えてくれてたんだ?!うわーうれしいなー」

そりゃあ、めったにない転校生ですし、同じクラスで1週間も過ごせば覚えるよ、と答えると彼女はいやいやとうなる。

「だって一度も話したことなかったから。嫌われてるのかと思ったよ。」


嫌いになんて!そんな奴がこの世に居るものか。
まあ、私のようにあえて無関心でいる奴はいるのかもしれないけど。そんな奴も珍しいのかな。

むふふふーと何やら嬉しそうな声でほほ笑む越夜亜子。

「ねえ、一緒帰ろうよ?このへんまだよくわかんなくてさ。この学校の子って放課後どこに遊びに行ったりするの?」


うへえーと私は内心ひるんだ。

なぜ、どーして、無関心ナンバー1だっていう私が学校のアイドル(笑)と放課後をキャッキャと満喫する流れになっているのか。

あのうそのう、ええーと・・と私がおにょおにょ言っていると。

「あこって呼んでよ。私もまるって呼ばせてもらうぜ!」


さあーいってみよ!と、私の腕をつかみぶんぶんと前後に振りながら二人で校門をあとにした。


いくって、どこに・・
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