Imaginary,5476
「 …人間を虐めるのも 、大
概にしなよ… ?君は人間に
生かされて居るんだから 」
フェン 、と返事を促す鈴守
の声に 、渋々頷く 。
返事をしたのを確認すると
、彼は一瞬で晴れやかに綺
麗に笑った 。
「 じゃあね 。朝食までには
、帰ってくるよ 」
「 夜遊びなんてお母さんが
許しませんよ 」
ふざけたフェンネルにアハ
ハと笑って 、
鈴守の手が豪勢な扉を開く
。
振り返って思い出したよう
に 彼は言った 。
「 Potrebbe aprire la fin
estra ,per favore ? 」
「 ド派手に一発 、か 。
…良いよ 、君の頼みだ 」
「 有難う 、フェン大好き 」
コロコロと嫌いになったり
好きになったり 、忙しい奴
だなとは思うが 、フェンネ
ルは笑顔で鈴守を見送った
。
「 さてと 。舞踏会に誘われ
たみたいだよ… 、シンデレ
ラ ? 」
そっと、フェンネルの指が
仁花の頬に触れた 。