聖夜の約束
 
 思わず呟いた声が、虚しく響く。

 溜め息が、また一つ零れる。

 待っているだけじゃ駄目なのは分かっているんだけど。

 あたしがあの人に対して、どんどん我が儘になっていくのが身に染みて理解(わか)るから。

 絶対に、あたしからはメールなんてしないんだ。

 あたしの誕生日なんて忘れていいよ。

 あの人の仕事が落ち着いた頃を見計らって連絡をしよう。

 それまでにはきっと、あたしのこの我が儘で嫌な気持ちも収まってるだろうから。
 
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