聖夜の約束
 
 バイトのことは学校にちゃんと申請を出しているから、怒られる事なんて無いはずだよ!

 歴史の授業は……あまり得意じゃ無いけど、先生に呼び出しを食らってしまう程じゃない。

 それに、担当は高杉先生じゃない。

 ……何だろう。

 嫌だな、変に緊張してきた。


『あの、さ……』


 急に、先生が真面目な顔になった。

 傍らにあるベンチに珈琲を置いて、あたしを正面から見詰めてくる。

 その視線に耐えられなくて、あたしは少し、反らす。


『……なんですか?』


 一歩、あたしとの間を詰めて、先生は何だか困ったような顔をして口を開いた。
 
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