KIZUNA
始まり
−−ザッザッ
少女を抱えている少年は、草の中を走る。
まるで、何かから逃げるように。
「月(ゆえ)様を何処か遠くに、お逃がしをせねば…!!」
少年は、少女を一端地面に下ろす。
「異界への扉よ…開け!!」
異空間を開き、何処か安全な場所を探す。
すると1人の少年が窓の外を見ていた。
「彼にしよう…!」
異空間の中でたった一つ見えた光。
「君!!」
窓を見ていた少年を呼ぶ。
「は?
えぇ!??鏡ん中から人!??」
「そうか、これは鏡と言うのだな。ではない!!俺には時間が無い!!
少年!こちらの月様をどうか守ってほしい!!」