存在しない366日
俺たちは
何処に向かってるわけでもなく、
ひたすら歩き続ける。
「何処にも人いないな‥」
直樹が言うと
龍一が周りを目だけで見た。
「…いや、隠れてるだけだ。
どうやら俺たち、
6人くらいの人に囲まれてるみたい…」
俺たちはそれを聞くと
えっという顔をして龍一同様、
目だけで周りを見た。
確かに
電柱や木、建物などの
物陰に6人くらいの人が隠れている。
俺たちは
すでにオリの中だ...