存在しない366日
「なんて‥残酷なんだ…」
紫音が声を震わしながら言った。
こういう、
グロテスクなのは
映画や小説、漫画などでしか
見たことはない。
あれは
実在しないから面白く見れるのだ。
それが
現実に起こっては
現実逃避したくなってしまう。
「残酷だと?
俺は
死体を焼く手間を省いてやったんだ」
自分は何も言い返せなかった。
つまり、
俺も残酷な人間なのか…
別に相槌を打ったわけではない。
ただ、
この男相当イカれてるな、と思っただけ。
それで何も言い返せなかった。