I ─アイ─



『奈々がお母さんをあんなにしちゃったの。』


『ねぇ、解ってる?』


『本当は解ってるんでしょ?』




『奈々が追い詰めた。』





そう、あんなになるまで。




唯一、あたしを愛そうと少しでも努力をしてくれた人…


あたしを受け入れてくれた人



…だったかも知れないのに





殺したも同然だ。


でも生きててよかった。


まだ生きているのなら……






………

「…お母さんは、奈々の事…好き?」









『大嫌い』









…あたしは走った。




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