I ─アイ─





あいしてる。



……愛してる?




だいすき。



……大好き?








笑わせないでよ。



そんなの結局、その場しのぎの言葉のひとつに過ぎない。



そんなのは相手を騙す為だけに生まれた言葉。




この世で一番、残酷な言葉。




そんなくだらない言葉を信じたばっかりに、あたしは傷ついた。



くだらない。

全部くだらない。





そう、だからあたしは信じない。


そんなの全部笑い飛ばしてやる。



笑ってやるよ。

「馬鹿だね」って。



むかつくなら否定すればいい。

腹が立つなら信じてればいい。



全ては後の祭だよ。
そして後悔すればいい。





気づいてる?

少し、離れて周りを見れば、そんな人間は腐るほどいる。


ハタから見れば滑稽だ。


鈍くて、ずるくて、弱い。


あたしは絶対にそんな人間にはならない。



信じては裏切られ、気づかず繰り返し、それでも幸せだと言う。



…どこが幸せなのよ?




それとも、あたしが間違ってるの?




…教えてよ。お母さん…


あたしはあなたの子供でしょう?



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