明日は
「何が好き?」

 唐突に女子たちは墨丘に質問だ。それも具体的ではないので、答えるのに困っている。

「私はケーキが好き!」

 一人の女子が言うと、他の女子も賛同するようにうなずいた。

「で、墨丘くんは?」

「ケ、ケーキだろう? もちろん」

 まだ話したいだろうが、次の授業が始まっていた。

 休み時間中、女子たちが墨丘を囲んで黄色い声を上げていたので、真猿と克物はいい顔をしていないのだ。

 何か起こりそうな雰囲気だった。だが、美少年の墨丘には女子たちが何とか救ってくれそうだった。



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