明日は
 独りでいると、クラスメイトの輪に誘ってくれる場合もあるのだ。

「ねえ、幽霊って信じる?」

 津坂美帆はいつも大きな声でしゃべっているので、目立つのだ。それに体も縦にも横にも大きいので、教室が狭く感じるのだ。

「別に……」

 子吉沢はまったく興味がないので、一言で済ました。このまま美帆が立ち去ってくれると、気が楽なのだが、動こうとしない。

「これから、怪談の話をするんだけど、どう?」

 と、美帆に言われても、興味がないので話に加わりたくもない。

「だから、興味ないよ」

 子吉沢は追い払うように、視線は下に向けた。

「興味なくてもいいよ。みんなとこれから盛り上がるんだよ。楽しいよ。おいでよ」

 美帆はあきらめが悪いようだ。子吉沢が無表情なので、嫌だと思われていないのだ。

「いいよ……」

 子吉沢はきっぱりと断った。

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