明日は
「お前、こいつをかばうのか?」

「そうだ」

「お前も本当はオカマか!」

「違う」

「違くない、ホモやろう!」

 再び、教室内は罵声で、誰が何を言っているのかわからないほどだった。

 静かになったのは午後の授業が始まってからである。

 教諭も混乱に気づいているはずなのだが、あえて何も言わない。

 なぜだろう。

 生徒を責めて、逆に親からの文句が怖いのだろう。

 だから、積極的に教諭たちは生徒の争いに首を突っ込まないのだ。

 墨丘は授業が終わると、一目散に帰って行った。






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