明日は
SCENE 9
 冬休み初日。



 ドアを叩く音がした。

 時刻は午前十一時四十分だった。

 子吉沢はドアを開けると、墨丘が立っていた。

「きたよ……」

 墨丘は予定通りにきた。

「ああ」

 子吉沢は玄関に招き入れた。

「これ……」

 墨丘は白い箱を子吉沢に渡した。

「何?」

「お昼だから、一緒にサンドイッチでも食べようと思ったから作ってきた」

「サンドイッチね」

「サンドイッチ嫌い?」

「いや、そんなことない」




< 51 / 78 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop