明日は
「嫌なの?」

「そうじゃないけど、ボクは大学には行かないし、進学校にした方がよくないか?」

「英夢といたいの……」

 墨丘は名字ではなく、名前で呼んだので、子吉沢は返す言葉が見つからなかった。

 しばらく、沈黙が続いた。

「だけど、高校に合格するかわからないよ」

「大丈夫よ。ワタシが教えているんだから」

 墨丘は自信満々に言っているので、子吉沢も高校に合格出来そうな気がしてきたのだった。
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