明日は
「もう、その時に音は地下からだって確信したね」

「そう、だからどうする? って博人に聞いた」

「このまま帰っても根性ないって笑われるのがオチだよ」

「だから、地下に向かった!」

 女子たちの悲鳴が教室に響いた。

 真猿は下を向き、肩を震わせている。笑いたいのを堪えているのだろう。はたから見たら、この状況ではブキミに映る。

「ここからが……」

 真猿は声を震わせながらであった。

「地下に通じる階段を使って、だけど、また、ここでバタンって音がした」

「怖かったなこの時」

「でも、音しかしないから、先に進んだ」

「地下だから懐中電灯だけが頼りで、辺りを照らしながらゆっくりと進んだ」

「だんだん、音が近くなった」

「どこのドアだかわからないから、手前から調べようって亮に言ったんだ」

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