明日は

「俺も何が出るかわからないけど、とりあえず、最初のドアにたどりついた」

「そこをそっと開けたんだ」

「何も音はしなかった。懐中電灯を照らしたけど、やはりそこは汚いだけの部屋だった」

「音はいつの間にかしなくなった」

「それで、安心して、他のドアを開け、中を調べた」

「どこも、同じで、汚いだけの部屋だった」

「全部見たけど何もなかった」

「そう、何もなく、帰ろうかって亮が俺の前を歩いていたんだけど、急に振り返って、俺の背後を見たんだ」

「何かケハイを感じたんだよ」

「俺も気になって背後を見た」

「出た!」

 と、克物が大きな声をまた上げたので、女子たちは大きな悲鳴と鳴き声が入りまじり、教室内は異様な雰囲気に包まれた。

「俺が見たのは白い着物を着た男が宙に浮き、まるで首を吊ったかのように、目はギョッロとにらみ、こっちにくるのがわかった」


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